野村万蔵家を母体とする 「萬狂言」 関西代表 小笠原由祠 (能楽師 和泉流狂言方)のホームページです。
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質量ともに世界で一番多く仮面が存在している国
八重山諸島の祀り 穰の神マユンガナシ 全身クバの葉で覆い、顔を手ぬぐいで隠し、クバの笠を被り、手に杖を持つ。クバのお化け。自分を消し去る事で他者に転化しうる。
日本の神楽や民族仮面から散楽・猿楽へ
翁
社寺に寄食し祭礼・法会の奉仕や邸宅祝福の歌舞をしていた唱門師階級の宗教芸能者が祭礼法会の成就を期する神の歌舞、仏・菩薩の歌舞を持ち、家々を訪問し予祝・祝賀の芸能として「翁」を持った。
黒式尉にはどこか覆面の感じで神業を演じた隱の仮面の雰囲気が残る。白式尉には黒式尉の境涯をある程度克服した末に獲得した洗練と優雅さが備わっている。隱の存在であった神の面が、自分たちの血の根元であり、生活基盤を支えてくれる存在を祖先に想定して、その姿を現世にある齢豊な老人に見立てた。黒から白への飛躍。
鬼
そして神の隱の印象は大陸伝来の鬼キと結び付いて鬼面が誕生する。
鬼の概念
日本 隠れたもの、醜いもの、強く猛々しいもの
中国 死人の魂、姿が見えず人に害を与える、人の形した想像上の生物、角が生え醜悪な顔
インド 祖霊、飢えて食物を欲しがる死者、害を与えるもの
除災型の鬼
日本で最初の鬼出現仏教行事
八世紀初め706年慶雲三年 疫病流行の為12月に「儺(疫病を持ってくる鬼を追い払う行事)」を行う(続日本紀)
十世紀に12月末恒例行事となる。「追儺」中国の行事をそのまま模擬し、方相氏《周礼(しゆらい)によれば方相氏(ほうそうし∥ほうしようし)と称する呪師が熊の皮をかぶり,四つの黄金の目玉のある面をつけ,黒衣に朱の裳(も)をつけ,手に戈(ほこ)と盾(たて)とをもって疫鬼を追い出した。また、天皇・親王・太政大臣の葬送のときに棺ひつぎを載せた車の先導をもした》が鬼を追う。当時疫鬼と呼ばれる疫病神は形象化しておらず、目に見えない存在であった。十二世紀には方相氏に代わって毘沙門天と龍天という仏法守護神が仮面を付けた鬼を追うさまを演ずるようになる。
来訪型の鬼
人々の前に出現し、人々の前で躍り、人々の家を訪れて回る。人々は鬼を待ち、恐れながら囃し、鬼をもてなす。
日本古来の年末の習俗。亡くなった人が12月末日には家に戻ってくる。その魂をまつる習わしがあった。この行事が都では廃れてしまい、地方に残存した行事と追儺で形象化された鬼のイメージが重なり来訪型の鬼が形作られた。
神のもつ霊魂の「和魂にぎみたま 円満充足した霊魂」と「荒魂あらみたま 安定せず荒々しく活動する霊魂」二つの信仰から翁面と鬼面がうまれた
一霊四魂
神や人には荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)・幸魂(さきみたま、さちみたま)・奇魂(くしみたま)の四つの魂があり、それら四魂を直霊(なおひ)という一つの霊がコントロールしているというものである。和魂は調和、荒魂は活動、奇魂は霊感、幸魂は幸福を担うとされる
勇 - 荒魂(あらみたま)
「勇」は荒魂の機能であり、前に進む力である。勇猛に前に進むだけではなく、耐え忍びコツコツとやっていく力でもある。行動力があり、外向的な人は荒魂が強い。
親 - 和魂(にぎみたま)
2つ目の魂の機能は和魂であり、親しみ交わるという力である。その機能は、1字で表現すれば「親」である。平和や調和を望み親和力の強い人は和魂が強い。
愛 - 幸魂(さきみたま、さちみたま)
3つ目の魂は幸魂であり、その機能は人を愛し育てる力である。これは、「愛」という1字で表される。思いやりや感情を大切にし、相互理解を計ろうとする人は幸魂が強い人である。
智 - 奇魂(くしみたま)
4つ目は奇魂であり、この機能は観察力、分析力、理解力などから構成される知性である。真理を求めて探究する人は、奇魂が強い。
四季・東西南北 八拍手
仮面と神話
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