■狂言の趣向 〜わわしい女〜

古代の伝承に登場するオトタチバナヒメは、自らの命を捧げた女性ですが、 本舞台では中世の狂言に登場する、 「強い」女性のキャラクターになっています。 狂言には「女狂言」と分類される、 強い女性が活躍する作品がいくつかあります。 女性が活躍すると言っても、主役のシテになるわけではなく、 シテは妻に頭が上がらない主人です。 妻は「わわしい女」と呼ばれ、夫婦の滑稽なやり取りが笑いを呼びます。 「わわしい」とは語感のごとく「口やかましい、うるさい」といった意味の中世の言葉です。
本舞台のオトタチバナヒメは、狂言の「千切木」に登場する妻をベースに作られています。
オトタチバナのキャラクターは180度転換しましたが、狂言の伝統的な趣向を採り入れ「笑い」を生む、 大胆な創作をお楽しみいただけると思います。

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