月は明るく 水は碧し
豊かな光に みちあふれつつ
舞い出るおとめ 天女の羽衣
歌ははずみて 限りなく
歌ははずみて 限りなく
我らが千葉は とこ春のくに

■そもそも千葉の羽衣伝承って?

千葉の羽衣というのは、全国各地に伝わる羽衣伝承の千葉版のこと。
男と、羽衣をまとった天女の話です。
千葉に伝わる羽衣伝承によると、昔この辺りを治めていた殿様が、 池田の池に降りてきた天女と夫婦になったのだが、 そのことを聞いた時の帝が、その殿様に千葉の姓を与えたそうだ。
千葉というのは池で茂っていた「千葉(せんよう)の蓮」にちなんでいるそうだ。
それから、千葉の羽衣伝承は妙見信仰とも深い関係があります。
多くの羽衣伝承があるが、千葉という名前の由来や、 妙見信仰とも結びついているのは珍しい。

■「みょうけんしんこう」って、何?

妙見信仰とは、遊牧民の北極星や北斗七星に対する信仰が、 中国において仏教や道教と習合して生まれたもので、 これを人々は「妙見信仰」と呼びました。
千葉一族は古くから妙見様を守り神として大切にしてきました。
千葉の羽衣伝承では、天女は妙見様だったとも言われており、 千葉氏と妙見様の深いつながりが表れています。

■千葉の羽衣伝承に関係する場所があるって本当?

県庁前に羽衣公園があるのをご存知でしょうか?
そこには一本の松があって、千葉県の人口が500万人を突破したことの 記念事業の一環として、昭和60年3月に植えられた松なのだそうです。
実はこの松は復元されたもので、先代の松は立派な松だったのですが、 枯れてしまったとのこと。残念です。

また、四街道の不動堂の天井には二人の天女が描かれています。
左の天女は手に何やら鉢を持っており、右の天女は笛を吹いています。

他にも、羽衣神社の石碑(武石町)、樹林寺の夕顔観音(香取市)などもあります。

羽衣伝承ゆかりの地を訪れてみてはいかがでしょうか?

■羽衣伝承についてもっと教えて!

それでは、全国の有名な羽衣伝承を紹介しましょう。

まずは静岡にある三保の松原です。
能の「羽衣」の舞台にもなっています。
天女が奪われた羽衣と引き換えに舞いを舞ったという話や、 男の妻になった天女が隠してあった羽衣を見つけると、 そのまま天に昇ってしまったという話などが伝わっています。

それから、滋賀県に伝わる余呉の羽衣ですが、 これにもいくつか種類があります。
七夕と関連して天女を織姫とする話しや、 白鳥の姿をした天女が近江の豪族の祖と結ばれる話、 二人の子供があの菅原道真であると伝える話などがあります。
千葉の羽衣伝承と似た所がありますね。

実は、羽衣伝承は日本だけではなく世界中に伝わっており、 いろんな特色があるのですよ。

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